関西学生ディビジョン1は、11月3、4日に第6節を終了。6戦全勝の立命館大と5勝1分の関西学院大が11月18日に行われる最終節での直接対決でリーグ優勝を争い、4勝1敗1分の関西大が2位もしくは3位になる可能性を残している。
11月4日に万博陸上競技場で行われた関学大と関西大の一戦は熾烈を極めた。前節で立命館大に敗戦を喫している関西大は、この試合に敗れると全日本大学選手権進出への道が完全に断たれるという状況だった。
関西大は前半、12対6と関学大をリードしての折返しに成功。関学大は第3、第4QにK安藤亘祐(3年)がそれぞれ1FGずつ追加し、12対12の同点に追いついた。しかし、関西大は自陣26ヤードから始まった攻撃機会を、ワイルドキャット体型のQBに位置したWR藤原裕貴(4年)の8ヤードTDランにつなげて19対12と勝ち越し。

第4Q5分24秒、勝ち越し8ヤードTDランを決めた関西大WR6藤原(4年)
互いに1回ずつパントを蹴りあって迎えた残り2分2秒、関学大は自陣37ヤードからの攻撃機会に、後半から出場していたQB西野航輝(4年)に代えて、先発QB奥野耕世(3年)を再投入した。
前半は関大の積極的なブリッツ守備に苦戦した奥野だが、「一度サイドラインに引いたことで客観的に見ることができた」と、関大守備の特徴は頭の中で整理できていた。
小学校1年生の時から14年目のQB歴を持つ奥野だが「キャッチアップの2ミニッツ攻撃は初めての経験」。しかし、8回中7回のパスを成功させて、終了5秒前にWR阿部拓朗(3年)への12ヤードTDパスをヒット。K安藤のTFPのキックも決まって同点に追いついた。
TFPでプレーを選択して勝利を狙うことも可能だったか、「今後の展開を考えた時、同点が最もリスクが少ないと考えた」と、鳥内秀晃監督。
この結果、立命館大は全日本大学選手権進出(=リーグ2位以上)が決定。関学大は11月18日の立命館大戦に勝利すれば自力逆転優勝する可能性を残しているが、1敗1分で関西大と並んだ場合、抽選によって勝者が順列2位として全日本大学選手権進出、敗者が順列3位としてTOKYO BOWLに出場する。