Xリーグ

IBM RB鈴木恵多
日大三高QB経験で養われた『守備を読む力』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
40ヤード4秒61のスピードと相手守備を読む力を武器に活躍するIBM RB19鈴木恵多(立命館大) photo:MIPLANNING

☆11月25日JXBトーナメントセミファイナル☆IBMビッグブルー対パナソニックインパルス@EXPO FLASH FIELD 13時キックオフ
■チケットのご購入はこちら
http://www.xleague.com/ticket/

11月10日、神戸王子スタジアムで行われたクォーターファイナルで、エレコム神戸ファイニーズを34対23で下し、3年連続のセミファイナル進出を果たしたIBMビッグブルー。昨年はタイミングの早いパスでフィールドを広げてランで攻める攻撃スタイルを確立したが、今季はRB高木稜(京大)と共にランを担っていた末吉智一が引退。その穴を誰が埋めるのかが課題の一つだった。

その役割を担ったのがRB鈴木恵多(立命)だ。レギュラーシーズンでは、33回走281ヤード2TDと、エース高木を上回ってチームリーダーとなる活躍を演じた。

昨年はWRとRBでハイブリット起用されていた鈴木だが、今季RBに専念したのは、WR近江克仁(立命)をはじめ、有望な新人レシーバーを多数獲得したことで、RBに専念した方がチームに貢献する活躍ができると考えたからだ。

中学1年生の時に少年フットボールクラブチームの世田谷ブルーサンダースでフットボールをはじめた鈴木は当初QBだった。日大三高時代には、ラン、パス共に優れたビッグプレーメーカーとして活躍。特に圧倒的なスピードを生かしたランを武器に攻撃を率いてクリスマスボウルを制覇。最優秀バックス賞『三隅杯』を受賞した経歴を持っている。

日大三高時代に培った技術で今でも役立っているのは、相手の守備の特徴を試合中、プレーをしながら読む力だ。

高校時代はプレーコールを自分でしていたため、試合中も1プレー1プレー、頭の中でレビューをしながら次の一手を決めていた。「今でも試合中は誰にタックルされたのか、どんなカバーをしているのか、相手の守備の特徴を探りながらプレーしています」と、鈴木は言う。

今季の鈴木の今季のハイライトはレギュラーシーズン最終節のエレコム神戸戦(55対17)だった。この試合で鈴木は4回102ヤード1TDを記録。第1Qに7対10とエレコム神戸にリードを奪われた直後に83ヤードの独走逆転TDを挙げて、大勝の足がかりとなった。

しかし、クォーターファイナルの再戦は、12回40ヤードと、鈴木自身もまったく納得がいかない出来だった。

「今日のエレコム神戸の守備は、レギュラーシーズンとはまったく違っていました。アサイメント的に厳しいことをしてきましたが、何より気迫がまったく違ったことは、一発目のタックルをもらった時にわかりました」と、鈴木は反省しきりだった。

11月25日にエキスポフラッシュフィールドで行われるセミファイナルの相手は2年連続でパナソニックインパルスに決まった。昨年は31対24で勝利したが、鈴木はほとんど出場機会がなかった。

「去年はまったく活躍できなかったので、今年は活躍して勝利します」。

鈴木は昨年の自分への雪辱を懸けて、ビッグブルーを2年連続のジャパンエックスボウルに導く決意だ。

こちらの記事もおすすめです