Xリーグ

駒場学園で身につけた広い視野と判断力
IBMビッグブルーFS神津大地

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
セミファイナルのパナソニックインパルス戦でファンブルリターンTDを決めるIBMビッグブルーFS13神津大地(photo:MIPLANNING)

☆12月17日JXB☆富士通フロンティアーズ対IBMビッグブルー@東京ドーム19時キックオフ
■チケットのご購入はこちら
http://www.xleague.com/ticket/

11月25日に行われたJXBトーナメントセミファイナルでパナソニックインパルスを24対17で下し、JXB進出を決めたIBMビッグブルー。昨年まで富士通フロンティアーズでアシスタントヘッドコーチを務めていたトム・カウマイヤーが守備コーディネーター(DC)に就任。これまで課題視されていた守備がJXBトーナメント2試合で計7ターンオーバーを奪ったことが2年連続決勝進出の原動力になっている。特に2年目のFS神津大地(ベイカー大)はレギュラーシーズン中チーム最多の2インターセプト。セミファイナルのパナソニック戦ではファンブルリターンTDを挙げる絶好調ぶりだ。

小学校5年生の時にワセダクラブでフラッグフットボールを始めた。防具をつけたフットボールに本格的に取り組んだのは駒場学園高校時代だった。ポジションは現在と同じDB。2年生の段階で交代出場の機会は得ていたが、先発ポジションを勝ち取ることはできなかった。しかし、2年生の秋季シーズンが終わり、最上級生として活躍しなければならないという自覚が芽生えた。

「2年生の時からコーチに『上級生よりもテクニックはあるがスピードが足りない』と言われていたのでトレーニングを見直しました」。進級をきっかけに走り込みを増やすことでスピードを強化し、先発を勝ち取った。

3年時に副将兼守備リーダーに就任。対戦相手の分析を担当し、対戦相手の攻撃を模したダミーチームへの指示も神津が担当した。ダウン&ディスタンスや、状況に応じた相手のプレーの予測。普段から頭の中でイメージすることを繰り返していると、いつの間にかフィールド全体を見る力がついた。

現在は対戦相手のプレーの分析はコーチ陣に任せているが、神津自身は対戦相手個々の動きを見ることに専念。体が自然と反応できるまで繰り返しビデオを見ている。しかし、守備の最高列を守るFSとして、チームメイトをフォローする役割もある神津にとって、フィールド全体を見ていた経験は今でも生かされている。また、守備のプレーコールのディティールや意図を把握する理解力の高さは、高校卒業後に進学したアメリカの大学で得た語学力と相まって、カウマイヤーDCから大きな信頼を得るきっかけとなった。

JXBで対戦する富士通フロンティアーズには神津と2014年第1回大学世界選手権日本代表として共にプレーしたWR岩松慶将(日大)やTE水野悠司(日大)が所属。彼らとのマッチアップを楽しみにしている。

「高校の時も昨年も、日本一に手の届きそうなところまでいきながら、まだ一度も日本一になったことがありません。高校の時になれなかった日本一になれるよう、『ファイティングゴリラーズ魂』をもって、JXBに挑みます」

神津は3年時に全国高校選手権関東地区大会の決勝に進出しているが、早稲田学院にタイブレークの末23対17で敗戦。今でもその時の悔しさが忘れらないという。駒場学園での苦い経験を胸に、神津はビッグブルーを初優勝に導くことを誓った。

こちらの記事もおすすめです