Xリーグ

CFL挑戦6選手がトレーニングキャンプへ

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現地8月5日に開幕するカナディアンフットボールリーグ(CFL)。各チームは、7月10日より各チームのトレーニング・キャンプを開始する。

先に行われたグローバルドラフトで指名を受けた日本人6選手は6月30〜7月2日までに渡加し、1週間の隔離期間を経てチームに合流しキャンプに臨む予定だ。

社会人Xリーグでは6月25日に、渡加直前の6選手の会見をオンライン開催。各々、開幕ロースター入りを争うトレーニングキャンプに向けての準備を行ってきた様子がうかがえた。

グローバルドラフト1巡4位でウィニペグ・ブルーボマーズに指名されたLB丸尾玲寿里(アサヒ飲料)は、グローバルドラフト前から地元テキサスに戻り、自主トレーニングを積んできた。25日の会見にはビデオメッセージを寄せた。

「CFLでは沢山の競争が待っています。今年はアクティブロースター、グローバル枠共に減りました。しかし、他の人のことは気にせず、自分のやるべきことに集中します。どんな時もフルスピードで自分のできる最高のレベルでプレーします。ロースター入りするだけでなく、CFLでプレーする初めての日本人選手になることを目指します」

今季は新型コロナウイルスの影響によるシーズンの短縮に伴い、アクティブロースター枠が46名から44名に、グローバル枠が2名から1名に減らされることが決まった。ブルーボマーズには2巡15位でOL町野友哉(富士通)を指名しているが、2人はチームメイトになると同時い、スポットを争うライバルになるということだ。

「不安な気持ちもありますが、それ以上にワクワクしています。サイズの割にはクイックネスがあるので、そこで勝負していきたい。日本人ラインは私だけですが、サイズやフィジカルが必要なポジションでも日本人が活躍できることを証明して、ロースター入りを勝ち取ります」

所属している富士通フロンティアーズで練習を積みながらキャンプに備えていた町野は、自分自身はもちろん、後に続く日本人選手たちの評価も背負っているという気概を持ってキャンプに臨む構えだ。

モントリオール・アルエッツに2巡13位指名を受けたLB山岸明生(富士通)は、フットボールフィールドよりも広いカナディアンのフィールドでもきっちりカバーできるようにスプリント力の強化に取りくんだ。また、元NFLヨーロッパのアムステルダム・アドビラルズLBで、NFLダラス、サンフランシスコ、グリーベイのトレーニングキャンプまで進んだ経験を持つ河口正史が、アフリカン・アメリカンの選手の動きを研究して開発した、彼らと同じ身体使い方ができるようになるトレーニング・メソッド(クワトロコア・メソッド)を導入。短期間で飛躍的にヒットの強さを向上させて戦いに挑む。

トロント・アーゴナーツに2巡16位指名を受けたK/P佐藤敏基(IBM)は山岸と同じく河口氏のクワトロコア・メソッドを導入し、3ヶ月前から新しく導入した身体の使い方に則したキッキングフォームの改良に取り組んできた。

「色々な方のアドバイスを取り入れ、進化することを狙ってきました」と、佐藤は初のプロリーグ挑戦に向けて今まで以上の状態を作って渡加する。

NFL IPPプログラムに参戦していたRB李卓(オービック)は、3巡24位で李を指名したモントリオール・アルエッツに参加することになった。「スピードトレーニングに力を入れてきました。今までと変わらず、ディティールやプロセスを大事にして一貫性を持ってやり続けます」と、短い言葉で意気込みを語った。淡々とした言葉と、以前よりも太くなった二の腕に結果を残すという強い決意がにじみ出ていた。

BCライオンズに3巡19位指名されたK山﨑丈路(オービック)も河口氏のメソッドを取り入れて飛距離を5ヤード以上伸ばしたという。

「ドラフトの時よりもいい自分で臨めるように準備してきました。これまでの経験から海外では思っている以上に気持ちの部分が伝わる文化だという印象を持っています。気持ちを前に出し、誰よりも泥臭くやってきます」

日本人6選手のプロとしての生存競争がいよいよ始まる。

6月29日配信の月刊ハドルマガジン7月号Vol.82では、元クリーブランド・ブラウンズのアシスタントコーチの小坂恭平コーチと、現役時代にNFLのトレーニングキャンプに進み最終カットまで残った経験を持つ河口正史氏が、『ファンダメンタルとは何だ?』をテーマした対談記事を掲載しています。是非、ご一読ください。ご購読はこちら。
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