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12人指名でレイブンズ大型補強
NFLドラフトレビュー AFC北地区

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1巡32位でボルチモア・レイブンズに指名されたルイビル大QBラマー・ジャクソン(Photo by Grant Halverson/Getty Images)

ピッツバーグ・スティーラーズ

1巡 28位指名 Sテレル・エドマンズ ヴァージニア工科大学
2巡 60位指名 WRジェイムズ・ワシントン オクラホマ州立大学
3巡 76位指名 QBメイソン・ルドルフ オクラホマ州立大学
3巡 92位指名 OTチャクウーマ・オコーラフォア 東ミシガン大学
5巡 148位指名 Sマーカス・アレン ペンシルバニア州立大学
5巡 165位指名 RBジェイレン・サミュエルズ 北カロライナ州立大学
7巡 246位指名 DTジョシュア・フレイザー アラバマ大学

1巡目指名のSエドマンズは予想のしにくい指名となった。スティーラーズのSはグリーンベイ・パッカーズから移籍したモーガン・バーネットを除くと、ジョーダン・デンジャーフィールド、J.J.ウィルコックス、シーン・デイビスと経験、実績のない選手のみ。しかし、エドマンズはタックルミスが多く、2巡目以降の指名が予想された選手。活躍が約束された選手とは言い辛い。5巡目でもSのアレンを指名しており、Sの補強が急務であることが伺える。

36歳のQBベン・ロスリスバーガーの後継者としてQBルドルフを指名した。昨季はディビジョン1FBSトップの1試合あたり377ヤード獲得した選手だ。オクラホマ州立大学でのルドルフの相棒、WRワシントンも2巡目60位でで獲得している。ワシントンは最優秀レシーバーに与えられるフレッド・ビレットニーコフ賞を受賞しているが、身長が185センチ、40ヤード走4秒56と、サイズとスピード不足気味。一方でスティーラーズには昨季のリーディングレシーバーWRアントニオ・ブラウンがいるため、ワシントンのカバーは比較的甘くなる可能性があるのは明るい材料だ。

ボルチモア・レイブンス

1巡 25位指名 TEヘイデン・ハースト 南カロライナ
1巡 32位指名 QBラマー・ジャクソン ルイビル大学
3巡 83位指名 OTオーランド ブラウン オクラホマ大学
3巡 86位指名 TEマーク・アンドリューズ オクラホマ大学
4巡 118位指名 CBアンソニー・アベレット アラバマ大学
4巡 122位指名 LBケニー・ヤング UCLA
4巡 132位指名 WRジャリール・スコット ニューメキシコ州立大学
5巡 162位指名 WRジョーダン・ラズリー UCLA
6巡 190位指名 Sデショーン・エリオット テキサス大学
6巡 212位指名 OTグレッグ・セナット ワグナー大学
6巡 215位指名 Cブラッドリー・ボーズマン アラバマ大学
7巡 238位指名 DEザック・シーラー フェリス州立大学

レイブンズは今季ドラフト最多の12人を指名。昨季27位だった攻撃を補強するべく、8人の攻撃選手を指名した。

昨年6月にTEデニス・ピタを放出した穴を埋めれられずにいたが、1巡25位でTEハースト、3巡86位でTEアンドリューズを指名した。ハーストはキャッチ力にすぐれ、昨季一度もパスを落とさずに44捕球。10捕球以上した選手の中で唯一、落球がなかった。40ヤード走4秒64のスピードと併せて即戦力になれる選手だ。アンドリューズはTE最多の958ヤードを獲得している。

今ドラフトの2巡52位指名と4巡125位指名に加え、2019年ドラフトの2巡の指名権をフィラデルフィア・イーグルスに渡すことで1巡32位の指名権と、5巡132位の指名権を獲得。32位の指名権でQBジャクソンを指名した。ジャクソンは昨季232回走1601ヤードを獲得したモバイルQBだ。コンバインでは、WRへのコンバートを求める声に反発し、体力測定を拒否。「俺はQB以外はやらない」と、強い意志を示した。パス成功率は59.1パーセントと改善が必要だが、レイブンズはQBジョー・フラッコが先発を務めているため十分に時間はある。ジャクソンの「俺がレイブンズをスーパーボウル制覇させる」との言葉が実現することに期待だ。

シンシナティ・ベンガルズ

1巡 21位指名 Cビリー・プライス オハイオ州立大学
2巡 54位指名 Sジェシー・ベイツ ウェイクフォレスト大学
3巡 77位指名 DEサム・ハバード オハイオ州立大学
3巡 78位指名 LBマリク・ジェファーソン テキサス大学
4巡 112位指名 RBマーク・ウォルトン マイアミ大学
5巡 151位指名 CBダボンテ・ハリス イリノイ州立大学
5巡 158位指名 DTアンドリュー・ブラウン バージニア大学
5巡 170位指名 CBダリウス・フィリップス 東ミシガン大学
7巡 249位指名 QBローガン・ウッドサイド トレド大学
7巡 252位指名 OTロッド・テイラー オールミス大学
7巡 253位指名 WRオーデン・テイト フロリダ州立大学

昨季OLで苦しんだベンガルズは1巡目21位指名のCプライスと、OTテイラーを指名。アーカンソー大学のCフランク・ラグノーがドラフト最高のCと評価されていたが、20位でデトロイト・ライオンズに指名された。プライスもラグノーと遜色ない選手と言われているため、Cラッセル・ボーディンが3月に退団したベンガルズにとっては必要な選手だった。

4巡目112位指名のRBウォルトンは足首の負傷で昨季は5試合にしか出場できなかった。コンバインでの40ヤード走のタイムが4秒6とかんばしくなかったため、指名順が下がった。しかし、2年時には209回走1117ヤード14TDを記録。昨季も負傷するまでは一回走平均7.6ヤードを記録していた。レシーブングでも2年時に27捕球240ヤードと結果を残しており、1年時には17回のキックオフリターンで300ヤードをリターンしている。持ち味の鋭いカットを武器に、 NFLで活躍をするポテンシャルを持った選手だ。

クリーブランド・ブラウンズ

1巡 1位指名 QBベイカー・メイフィールド オクラホマ大学
1巡 4位指名 CBデンゼル・ワード オハイオ州立大学
2巡 33位指名 OLオースティン・コルベット ネバダ大学
2巡 35位指名 RBニック・チャブ ジョージア大学
3巡 67位指名 DEチャッド・トーマス マイアミ大学
4巡 105位指名 WRアントニオ・キャラウェイ フロリダ大学
5巡 150位指名 LBジュナード・エイボリー メンフィス大学
6巡 175位指名 WRダミオン・ラットリー テキサスA&M大学
6巡 188位指名 CBシミオン・トーマス ルイジアナ大学

全体1位指名のQBメイフィールドは、史上初めての奨学金をもらっていないウォークオンとしてハイズマン賞を受賞した。昨季404投285回成功4627ヤード43TDを記録。最大の武器はディビジョン1FBS最高のパス成功率、70.5パーセントが示す正確なパスだ。185センチと、身長がQBとしてはもの足りていないため、サム・ダーノルド、ジョッシュ・ローゼンといったQBよりも低く評価するアナリストもいたが、ジョン・ドーシィGMは「高校、大学と実力で評価を勝ち取った男だ。クリーブランド・ブラウンズにとって彼以上の選手はいない。フットボールをよく理解していて、勝ち方もわかっている。よくできた選手だ」と、メイフィールドを選択した理由を明かした。当面はQBタイロッド・テイラーの控えとしてNFLに対応する見込みだ。

ブラウンズのもう一人の1巡目指名、CBワードは40ヤード走4秒32の瞬足を武器に相手のレシーバーをカバーする選手。オールアメリカを選出する5つの媒体全てで1軍に選出された。2巡目35位のRBチャブはタックルされたあとに平均3.7ヤード走るパワフルなランが持ち味だ。

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